2007年2月22日の記事一覧

速い球を投げるには、「オーバースロー」という考えがある私は、息子にもこの投げ方を教えたい。見たところ、息子は速い球を投げる素質はありそうだ。
右腕の振り方に付いて、少々教えてみた。それ程おかしな右腕の振り方はしていないようだが、最初が肝心である、一旦身についたものを簡単には直せない。
一旦見に付いた腕の振り方は、放っておけばそれが自分の投げ方として染み付いてしまい、以後矯正するのは殆ど無理だ、よくプロ野球で、投手の投球フォームの矯正という言葉を見るが、これは本質的な部分を全く変えてしまうというものではなく、シーズン中に少しずつずれた僅かな部分を直す場合や、肩や肘を痛めたピッチャーが、その部分を傷めないように負担の軽い投げ方に修正する場合、又はその逆にそれを無意識にかばった為に、ずれた部分を修正する場合など、一般の人が見ても分からない程度の修正をフォームの矯正という場合である。従って、根本的に改造する=矯正というケースは殆ど存在しない。私も矯正というレベルでフォームを変えてみようと思って着手した事はあるが、それは結局、他の人には分からない程度の修正で終わった経緯がある。本人にしてみれば、随分と変わったつもりであったが、周りに聞いてみると「???」という程度であった。違いを見てもらう為に見てもらった人がいわゆる素人であったからかもしれないが、逆に高校時代に、同じチームメートから意見を聞かれた時に、本人からこの部分がこう変わったという説明を受けてやっと分かったという事もあった。多分、ビデオに撮って並べてビデオを流せば分かるかもしれないが、動いているものの違いを見つけるのは、間違い探しより難しい。
という事で、投げ方は変えられない、という結論を持っている私としては、スタートが肝心である、という信念を持っている。
さて、さて、息子にも逆に言うと、最初におかしな癖をつけないよう投げ方を教えたいと思う、特に腕の振り方は大事だ。
「右腕は上から下に振り下ろすイメージを頭に持って球を投げるんだぞぉー!」(私)
「うん」(息子)
バシっ! (私のグローブに球が入ってくる音)
結構いい球が返ってくる、いい感じだ! これなら将来見込みありだぞ。(私の心の言葉)
おや? でも少し直した方がいい部分があるぞ、これを放っておくと将来、体が大きくなって来た時に球の伸びがなくなる、いわゆる「ボー球」になるかもしれない。この腕の振り方で私の記憶にあるのは、元巨人軍の水野投手、これも元巨人軍の西山投手だ。この二人共に立派にプロ野球の1軍で活躍した投手なので、これを一概に「ダメな腕の振り方」とは決め付けられないが、私は息子にこの投げ方は教えたくない。(批判しているわけではない事だけは理解して欲しい、苦労した本人のコメントがあるように息子はまだ、これを治すチャンスがあるわけなので、このチャンスを逃がしたくないだけである。)
そう、この「肘が伸びた状態で腕を振る投げ方」は、速球を投げる時には、さほど問題にはならないが、こと変化球を投げる時に、なんせ曲がらないのだ(フォークボールだけは別)、おそらく先に挙げた二人の投手も変化球には苦労したと思うし、実際に試合で投げている場面を毎試合のように見ていたが、カーブなどブレーキの利きが甘いように感じられた。いつか水野投手の談話で「私は肩の強さと度胸があったから投手をしていたが、上半身に頼った投げ方で投手としての理想的なフォームではなかった」、というコメントも聞いた事がある。
やはり、これは今の内に直しておこう。
「ボールを持った拳が下に回ったら、今度は肘を下から上に引き上げるように自分の耳の高さまで持って来て、投げてみて。」(私)
「今からお父さんが横を向いて投げる真似をするから、右肘の引き上げ方を見ててね!」(私)
「うん」(息子)
実際に、右腕の振り方を多少大げさにして、息子に見せた。
「どう、分かる?」(私)
今度は実際に、自分で私の真似をしてみる。先程見られた肘が伸びた感じはなくなった。
「おぉーいい感じだぞ! それを意識しながら球を投げてみよう。」(私)
球を実際に投げても、右肘は伸びて回ってこないようだ、今日はこの右肘の使い方だけ覚えてもらえれば収穫ありだ。
続く。 

息子の野球