2007年2月24日の記事一覧

「ピッチャー」
小さい子供達は憧れるポジションであるが、これは野球を長く続けていこうとした時に、やりたくてもやれない事が多い、それは、一言でいうと「適正」である。よく言われる事は、球を投げる時のコントロールは練習すれば見に付くが、速い球を投げるのは一種才能である。こればっかりは、いくら練習しても実は見に付かないのだ。この部分に異を唱える方もいるかと思うが、私が言っているのは、高校生以上のレベルで通用するか否か、というレベルでの話である。では、高校生(高校野球)レベルとは、どの程度なのか?という疑問があるが、分かりやすく言うと、球速140km以上の話である。高校野球でも130km台のスピードで通用する事もあるが、更にその上(大学、社会人、プロ)を見た時は、直球が130km台で成功した人はすごく少ない事実から、140km以上という数字を挙げた。130km台の球で通用するのは、せいぜい高校野球までであるが、130km台でも打撃を得意とするチームには打たれてしまうだろう。勿論、130km台のスピードで押さえるピッチャーもいるが、彼らも決して自分の球速に満足していないし、もっと速く投げられたらと思っているであろう。これは彼らの努力が不足したのではなくて、やっぱり「素質」「能力」なのだ。
さてさて、多少前置きが長くなったが、こういう未来を想定(父の希望?)して、息子にはその才能が見えるので(?)、彼に私が今までで経験したものを元にピッチャーとしての投げ方を教えてみようと思う。
前回、基本的な投げ方の内、腕の振り方に付いての基本部分を教えてみた。特に肘の使い方を教えたが、肘が伸びたまま投げない事と、腕が上から出てくるという雰囲気は、どうも掴んだようだ。そして、
息子は、この年齢にしては、球は速い方だ。これなら、先ずは少年野球でピッチャーとしてデビューするのは出来そうだ。今度は右腕の振り方を常に正しくする為に、左腕の使い方を教えてみた。
「人間の体は、左右対称に動くから、左腕を上手に使って、右腕を常に上から投げられるように教えるからね。」(私)
「うん」(息子)
「先ずは左腕(ひだりうで)を下から上にふるイメージで使ってみよう。」(私)
「お父さんがやるのを見ててね!」(私)
「・・・・(父の動作をみる息子)」(息子)
「先ずは球を持ったグローブに左手を軽く添えて、その両手を頭の位置まで持ってくる。その時、同時に左足を30cm位後ろにずらす。」(私)
「・・・・(父の動作をみる息子)」(息子)
「頭の上に持って至った両手を胸の高さに下ろしてくる時に、左足を上げる。」(私)
「・・・・(父の動作をみる息子)」(息子)
「上げた左足をゆっくり下ろすときに、胸にあった両手は、それぞれ離していくんだけど、左右ではなくて、下から上に動かすイメージで回していくんだ。左腕が下から上に動くと、それに吊られて右腕も同じような動きになるからね。」(私)
「うん」(息子)
「踏み出す足は目標に向かってまっすぐ、下から上に回した左腕は、グローブを抱え込むように脇にたたむ、右腕は、球を持った拳が頭の高さ位になったら、右肘を前にだすようにして、そのまま上から下に叩き付けるように右腕を振り下ろす。」(私)
「うん、うん」(息子)
教えた際の状況を文章にしてみると、すごく長いが、実際に目の前で私の投げる姿をイメージで捉えると、それ程大変ではない。と思っているのは父だけかも(汗)
、、、、、が初めての息子には、覚えるのは大変だ。これは数をこなして体が覚えないと話にならない。運動力学の権威が200勝ピッチャーになれるわけではないのだ、当たり前の話だが、繰り返しで体に覚えこませる事が非常に重要な練習である事は、広く理解されているようだが、実際に実践し、実績を残している人は、多くはないではないか? と私は思っている。今の息子に、それを力説しても多分、理解できないだろう事は分かっているが、教えても損はないだろう。その部分はあまり期待しないでおこう。
続く。

息子の野球