ピッチャーの投げ方としての上半身の使い方は、少々ぎこちないが、まぁまぁー理想通りの動きをマスターした息子に今度は、実際に投球する際の左足の使い方を教えてみた。
全身の力の入れ具合は、ピッチャーそれぞれ勘所があると思う、このように書くとピンとくる人と全く意味が分からない人がいるかと思うので、少々解説してみたい。この解説はあくまでも、私の経験によるものなので、同じ感覚になって頂ける人もいれば、そうでない人もいるかと思うが悪しからず。
私が小学生・中学生の頃は、よくテレビでプロ野球の試合を見た。その時に、ピッチャーが打者に対して投球する場面が映し出されるが、それを見て、自分でテレビの前で真似をした事を覚えている。(さんまの小林投手の物まね、=少々古いですね(^_^; のようなものでした。)そういう時に、両手の振りかぶり方、右手の動き、左手の動き、それと左足の上げ方、色々なピッチャーがいるので、それぞれの試合の時に一応全て真似てみる、そうすると自分の投げ方(=自分のピッチングフォーム)にしっくりくるピッチャーがいるものだ。小さい頃は、速い球を投げるピッチャーの真似をした、憧れからだったと思う。私の場合は、左足の振り上げ方=左足の持ち上げ方に興味があったのだが、この時、左足のつま先を意識した。左足のつま先を地面に向けて、真上に引き上げるようにし、左ひざを胸の高さまで上げる。これと異なり、左足のつま先は、サード方向に向いたまま、左ひざを胸の高さまで上げる、これは逆にいうとやや左足のかかとが地面に向くようになる。
この2つの左足の上げ方を交互に行ってみると、私はつま先が地面に向くスタイルがしっくり来た。これはより左足のひざが胸の高さまで上がりやすく、体の中心がまっすぐになったように感じるのだ。そうすると次は、その体の中心がまっすぐになった感覚から、右腕の動きがスムーズに行えた。これは筋肉の動きがどこかで繋がっているせいだろうか? 理論は分からないが、ピッチャーの投球フォームの感覚というものは、そんな曖昧なものである。この感覚を掴んでもらおうと思い、息子にも左足の上げ方・使い方に付いて教えてみた。
「両手を振りかぶって、左足を上げる時に、左足のつま先を地面に向けて、納豆の糸が引くようにゆっくり引き上げてごらん。」(私)
「左足のひざが自分の胸の高さまで上がるようにするんだよ。」(私)
実際に、その動作を息子の前で見せてみると
「うん。」(私の動作を真似る。)(息子)
真似てはいるが、当然足腰が弱いので、左足を胸まで上げる内に、体はフラフラしている。まぁー仕方がない、私もそうだった事を覚えている。(高校1年位までフラフラしていたような、、、。)
「そんな感じ!」(私)
「今度は引き上げた左足をゆっくり下ろすんだけど、多少お尻をキャッチャーに向けるようにする。そして、下ろした左足は真っ直ぐキャッチャーの向きに踏み出す。」
息子の前から私に向かって、地面に線を書いた。
「この線に左足が乗るように投げるんだよ。」(私)
「うん。」(息子)
もう一度、やってみる息子、練習の時は、その事だけを意識しているせいか、上手く線の上に左足が載っているようだ。
色々教えたが、子供は体に癖があまり無いので、吸収が早いが忘れるのも早い。キャッチボールの時も踏み出した左足は投げる目標に向かって一直線がいいだよ、と息子に伝えた。
続く。